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堀道広 旧仕事、日常、金継ぎ部、駄文、記録用。 新しい仕事は地味にこちらに移行中です。 →「堀道広 その仕事」https://horimichihiro.tumblr.com  
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SPA!(セルフ・ポートレイト・アーティスト)(命名・私)の浅田拓さんのデザインフェスタ・ギャラリーでの展示を見に原宿に行った。金曜までやっているそうです。

展示は60×60センチほどの小さいスペースだったが、それでも浅田拓さんが存分に封じ込められていた。
逆にその60センチ角のスペースこそ、浅田さんの格が現れていてリアルな気がした。「このぐらいの大きさに封じ込めていて良かった」「逆にこれより広かったら、お前らとんでもないことになるぞ」と、我々に訴えかけてきているかのようであった。ミニミラーボール、仏壇におそなえしてあるぼんぼり、100均で買った神様、カレンダーに書いてあった一言書、自分ブロマイド・・・など、このスペースに浅田拓さんの28年(自称・永遠の28歳)という波乱万丈の全人生すべてが埋め込められている気がした。

展示テーマは「追悼・浅田拓」をテーマにした遺作展だった。(浅田さんはご存命だが)追悼・ブロマイドなるものを150円で販売していた。60センチ角の空間で生きながら遺作展をやってのけるなんて人間を、私は見たことがありません。

IMG_3833.JPGIMG_3832.JPG限られた空間にところ狭しと封じ込めた浅田さんのスペース(宇宙)。ナノレベルで見ても1ミクロンの隙もない。















展示スペースに名刺をじかに貼り付ける。名刺もその人の人生であり作品であってしかるべきである、と。








IMG_3829.JPG「死への道はひとりで歩む」なる書。人からもらったカレンダーからの切り抜きという。








IMG_3838.JPG追悼ブロマイド、もちろん3枚購入しました。








IMG_3804.JPG




頭にお花畑、学ラン、こめかみに銃、という完璧な武装で現れた浅田拓さん。この男、やる気だ。





はっきりいって私は、締め切りを翌日に控え非常にまずい状況で、満足に展示を見に行ける身分ではなかったのでさくっと帰ろうと思っていた。
しかし、浅田さんの姿を見て、天からの啓示的な「これは付き合ったが最後、終わりまで見届けなければならない」脳内アプリ(しいていうならばmixiアプリ「サンシャシン牧場」くらいの)が強制的に発動した。



私は浅田さんの展示を見た後、アックスの同じ漫画家オカダシゲヒロさんの展示に行く用があり、浅田さんとともに原宿から初台にあるというzaroffというカフェまでご一緒した。






・・・ご一緒した!?!












IMG_3844.JPG原宿駅でsuicaをチャージされる浅田拓さん。





















IMG_3851.JPG山手線で新宿まで移動する際、満員の車内でスシ詰め状態の浅田拓さん。周りの中学生から思わず黄色い歓声が。


a946597a.JPG








改札を難なく通過する浅田拓さん。よほどでなければ人間には不可能なことなどないのではないだろうか。自分が解放されて自由になっていくのを感じました。






IMG_3863.JPGIMG_3875-2.jpg
京王線車内での浅田拓さん。






IMG_3917-2.jpg「初台にて」浅田拓さん。
まるで人類「初だい!」と言いあらわしているかのよう。「芸術」とはそういう言った者が勝つ世界なのだろう。


(後編へつづく)



























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無題
読んでいるだけなのに、早くも足が勝手に原宿へと動き出しました(まるで、足自身が浅田氏に会いたがっているかのよう…!)

棺桶の中(顔の周りに花)と花嫁ルック(ブーケとティアラ)が合体した、つまり一人で生きて(結婚相手は己)一人で死んでく 婚活・少子化・孤独死を憂う現代人類へ警告するファッション。まさに歩く〝SPA!〟(フジサンケイグループ)
凄いな

芸術家は人類最強じゃないかな(芸術家は腐っても芸術やめても芸術家)なんて思ってたところなんですが、身近に芸術家がいたとは。。。
田房 URL 2009/11/24(Tue)20:06:59 編集
無題
浅田さん面白すぎるっス!悶絶しましたー!
かとうとおる 2009/11/24(Tue)20:42:45 編集
神すぎる!!!
そのまま駅員さんに
「上杉達也は世界中の誰よりも朝倉南を愛しています」
って言って欲しかった〜!
ぺろんちょ 2009/11/25(Wed)00:42:06 編集
無題
>田房さん
たしかに棺桶の花入れの図(お別れ)と、花嫁ルック(結婚)が混在した「死」と「生」、始まりから終わりまでを混在させた「芸術」ですね!!これを無意識にやってのける浅田さんて・・・なんか鳥肌立ちました。
「SPA!」は扶桑社でフジサンケイグループでしたね・・・さっき気づきました。
芸術家ですが、SPA(セルフ・プロデュースがうまいアーティスト)、つまりニセモノばかりがほとんどの世の中、そうでない浅田さんはほんとうに真の芸術家なのかもしれませんね。

>かとうくん
面白いというのは重要なファクターですが、
その奥にある浅田さんの狂気、学ランを着たいという欲望(マイノリティな性癖)、階段を降りる姿が浅田さんの大好きな宝塚の1シーンのよう(つまり彼の夢)だったところ、など一言では語れない壮大な混沌の雲が見え隠れしているところを感じ取っていただきたいです。とはいえ、単純にいうと面白い人ですよね。

>べろんちょさま
そうですね、まさに「背番号のないエース」というべきか・・・。
「タッチ」ですよね?どこか共有できる元ネタがあるのでしょうが、あいにくアニメちょっとしか見ていないのでわかりません。勉強不足ですいません・・・。
2009/11/25(Wed)04:52:48 編集
公演終了
◆とにもかくにも、なにはなくとも江戸むらさき…
ですが、堀さん 〆切り前日という大変な状況でいらしていただきどうもありがとうございました。
堀さんのようにいらして下さった方、
田房さんのように「行きたかった…」と無念がって下さった方…
本当にいろんな方のおかげで、
昨日、無事千秋楽を迎えることができました。僕なりに真面目に考えてやってたのですけどね。
堀さんは、その辺はご理解して下さってて
「さすが年上、28歳の若造とは違う」と。
◆堀さんは、このようにブログに
楽しく書いてくださり(〆切り前だったのに!?)本当に感謝しております。
読んでいて自分で吹いてしまったのですが
堀さんの紹介の仕方がうまいから…。
「スイカをチャージされる…」の写真は自分では撮れませんので、大変感謝しております。
では、また涅槃でお会いましょう。
浅田拓 URL 2009/11/28(Sat)16:17:51 編集
無題
>浅田拓さん
お疲れ様でした。
思っていた感想の10分の1も書けた気がしません。遺作展→喪服だろうということで、黒いスーツを持っていなかった浅田さんは学ランを借りて着ておられましたが、そこで「スーツを借りる」という発想にならないところなんか、いかに自分というものが平凡で浅はかな人間かということを思い知らされました。
2009/12/02(Wed)22:53:50 編集
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